BtoB取引でも“エンゲージメント”が大切な時代

作成日:2017年7月25日(火)
更新日:2017年7月27日(木)

大切なのは“どうあるべきか”を意識して、一歩一歩前に進むこと。上下ではなく、対等な“ビジネスパートナー”として企業とプロフェッショナルを繋げたい。

みなさん、“エンゲージメント”という言葉はご存知のことと思いますが、分野によって表現されることに少しずつ違いがあります。そもそもエンゲージメントとは、英語では『約束』『契約』『婚約』などの意味を持ちますが、ビジネスの世界では、人材・組織とマーケティングの領域などで使われている言葉です。人事・組織分野では、組織に対する社員・従業員の結びつきの強さや愛着心の高さを示す概念として使われており、マーケティングでは、顧客が企業や商品、サービス、ブランドへ抱く愛着心などを示します。
 

最近ではSNSなどでユーザー同士の繋がりの強さを示す言葉としても使われていますが、このエンゲージメントという概念、企業間取引、BtoBにおいてもとても重要な概念になってきていると考えています。

みらい会

企業は事業を進めるうえで、さまざまな会社と取引をしながらビジネスを展開していきます。特に仕事を依頼する『発注先』の呼び方には、発注先、BP(ビジネス・パートナー)、業者さん、協力会社、下請け、外注さん・・・などなど、実にいろいろな呼び方がありますね。そしてこの発注先をどのように呼ぶのかは、その会社の文化や歴史が色濃く反映されるものです。 コンサルティング業界では、サブ・コントラクターの略で”サブコン”と呼んでいる会社が多いですが、これは横文字好きなコンサルティング業界ならではですね。
この発注先との関係で、我々みらいワークスが大切にしている考えがあります。それは「ビジネスを進めるうえで、プロフェッショナルとして共に仕事をしているのであれば、発注先、発注元、といった考え方を越えて、パートナーとして対等に仕事をすべきだ」という考えです。そして我々は、プロフェッショナル人材の方々に活躍の場を提供する“プラットフォーム”を運営する立場として、まず私たち自身がクライアントと対等な立場でビジネスを展開することが、プロフェッショナル人材の方々が下請け的な立ち位置になってしまうことの防止策にも繋がります。もちろん全てのクライアントとこのような関係を構築するのは難しいことですし、またお取引を開始した時からこのような関係になるのもハードルは高いですよね。大切なのは“どうあるべきか”を意識して、それに向けて一歩一歩進んで行くことだと考えています。

さて、独立して活躍しているコンサルタントの方に「なぜ独立したんですか?」とお聞きすると、「好きな時に、好きな人と仕事が出来るから」「自分でクライアントを選べるから」「付き合いたくない人と付き合わなくていいから」といった答えをいただくことがあります。企業に所属しているコンサルタントの方々は、クライアントや担当者を選べない場面も多いということでしょうね。そして独立して実力がある方であればあるほど、自ら付き合うべきクライアントを選択して、プロとして気持ちよく働ける環境を得ることができるということなのでしょう。

みらコミュ

ここで視点を変えて、プロフェッショナル人材を活用する側であるクライアント側の立場から見るとどうなるかを考えてみます。
今の世の中ビジネスのスピードはますます速くなってきており、1日でも早くビジネスを立ち上げなければならない、また時代の変化に合わせて自らも変化し続けなければならない。自社のコア業務以外は外部のアライアンス先に委託するなどは当たり前ですし、それをやらなければ生き残っていけない、そんな厳しい世の中になっています。つまりはこの“外部取引先の活用力”というのが、企業の競争力の源泉となる時代がもう来ているのです。フリーランサーやフリーコンサルタントの活用もその一つですよね。
一方で、日本市場は空前絶後の人材難となっており、優秀な人は取り合う状況になっているのは周知の事実です。そして仕事は優秀な人に集まってしまうもの。つまりは、“外部委託先がクライアントを選ぶ時代”になったとも言えるでしょう。
独立している人達は、お金ではなく『誰とどんな仕事をするのか』を重視する人も多いです。いくら高い報酬を払える会社だとしても、優秀なプロフェッショナル人材側から「仕事がしたい」と思われるクライアントでなければ、外部の優秀な人材を活用することが出来ない、そんな時代になっているのです。ひと昔前は仕事を出す側が偉い、と考える人もいらっしゃったかもしれませんが、時代の変化を感じて、外部のパートナーとの付き合い方を変えていくべきだと思います。

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みらいワークスには“Engagement部”という部門があり、ここのメンバーが中心となりプロフェッショナル人材の方々とのやり取りを行なっています。以前は“コミュニケーション”という言葉を組み合わせた部門名でしたが、プロフェッショナル人材とのエンゲージメントを高めていくのが部門のミッションだということで、名称も変更しました。
みらいワークスと仕事がしたい、みらいワークスを知り合いに紹介したい、そのように思ってもらえるよう、日々メンバーは試行錯誤を繰り返しながらさまざまなアクションを起こしています。このような考え方を大切にするのはもちろんのこと、我々がどのような想いをもってプラットフォームを構築しているのかをクライアントのみなさんにも伝えていかなければと改めて思うようになりました。
我々みらいワークスは“プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステム”を創造する為に、このような啓蒙活動にも取り組んでいきます。