フリーランスの市場づくりの重要なカギ「1人目のファンづくり」とは
人材側/企業側の成功体験の積み重なりが、「プロ人材が挑戦するエコシステムを創造する」道へとつながっている
「フリーランスのマーケットを作る」
みらいワークスを立ち上げる前、私がひとりで事業を始めた時から数えて、当社の事業は開始からまもなく11年が経とうとしています。
フリーランスという働き方は、あの頃に比べれば徐々に世の中に浸透してきました。しかし当然のことながら、初めてフリーランスとして働く新規ご登録人材の方や、フリーランスを活用したことがない企業の方もまだまだたくさんいらっしゃいます。
今回は、そんな「初めて」に焦点を当ててみたいと思います。
まずは人材側の立場での「初めて」。
フリーランスとして働き始めたばかりの方にとって、何より課題・不安に思うことは独立当初の案件獲得方法でしょう。私にも経験がありますが、やはり苦労は少なからずあります。
重要なのは、その苦しい時期に「どれだけの良い経験ができるか」ということ。フリーランスとして独り立ちしてやっていける、自信が持てる成功体験ができるかどうかです。
これがあるかないかでその後の人生の歩み方をも決まってきます。なかにはやはり会社員に戻ろうと決める方もいらっしゃるでしょう。
この部分はやはりご本人の覚悟や努力などによるものが大きいですが、我々は「プロ人材が挑戦するエコシステムを創造する」というビジョンのもと、少しでも多くの挑戦者をご支援できるよう尽力したいと考えています。
では、次に企業側の立場での「初めて」。
この場合も、「最初の成功体験」が大きなカギになります。
初めて招き入れたフリーランス(業務委託)の方がどんな仕事をしてくれるのか。それがその企業にとってのフリーランスの第一印象になります。
初めて一緒に仕事をした人材が大活躍すれば、その企業にはフリーランス活用の成功体験が残ります。その記憶が、また別のプロジェクトでもプロの外部人材を活用しようと思っていただけるきっかけになるかもしれません。
もちろんこれは当社にとっても喜ばしいことですが、企業側にとっても優秀な人材を確保する方法が一つ増えるというメリットが生まれることでもあるのです。
一方で、もし初めて採用したフリーランスの方が、期待していたパフォーマンスを上げてくれなかったとしたら。フリーランス活用が負の体験として残ってしまいます。残念ながら、事実、こういったことが起きてしまっていると思います。
フリーランス活用に対して成功と感じるか、失敗と感じるか。最初にどう感じるかでその後にも大きく影響します。初めてフリーランスを活用する企業はそのわかれ目にいらっしゃるのです。
我々は、フリーランスの方々が活躍できる場所、挑戦できる場所を作っていこうとしています。その我々が、フリーランス活用はマイナスだったと思われてしまうような失敗体験を作ってはなりません。
だからこそ、人材/企業双方にとっての「最初の成功体験」は非常に重要だと考えています。
我々みらいワークスはフリーランスのマーケット市場を作る側の立場として、世の中の皆様にどれだけの成功体験を得ていただけるか、それによってファンを作っていくという責務を今まさに背負っているのです。
みらいワークスのサービスにご登録くださっている人材は約14,000名ほどいらっしゃいますが、その背景にはその数百倍のフリーランス人材が存在します。我々は市場を作る側として、その方々がフリーランスとして活躍できるマーケットづくりも担っていることになるのです。そのくらいの意気込みをもって、市場づくりに向き合っています。
また、我々はフリーランス事業だけでなく副業マーケットにおいても同様の取り組みを行なっています。特に地方副業のマーケットにおいて、Skill ShiftおよびGlocal Mission Jobsのサービスを通じ、中小企業の皆様に副業人材を活用していただく場面をひとつひとつ作っているところです。
こちらでもフリーランス人材活用と同様、「最初の一人目」で成功体験を得られるかどうかがその後に大きな影響を与えます。
特に地方の場合、自治体などもそうですが、地域のつながりが深いため失敗体験も広まりやすいかもしれません。そうすると、その地域全体や自治体の広い範囲において副業人材の活用機会から遠のいてしまう可能性もあり、より綿密な支援が必要であると考えています。
みらいワークスはこれからも「新しい働き方を創造する仕事」に取り組んでまいります。初めてフリーランスや副業人材を活用する企業や自治体での「1人目のファンづくり」は、これからも長く取り組む課題として存在し続けるでしょう。
1人でも多くの方に成功体験を得ていただくためには、我々の見極め力や決断力も向上させていかねばなりません。みらいワークス、Skill Shift、Glocal Mission Jobsの仲間には、我々は何を目指し、何を成し遂げようとしているのかといった哲学や考えをしっかりもって仕事にあたってほしいと願っています。