フリーランスの活動拠点となる「コワーキングスペース」の選び方

作成日:2017/05/29

 

コワーキングスペースなら、低コストで仕事の拠点が持てる

フリーランスの活動拠点となる「コワーキングスペース」の選び方_1

フリーランスとして活動予定の方や起業を目指す方にとって、事務所の確保は大きな問題です。コンサルティングビジネスの場合では賃貸オフィスを借りるケースが多いと思われますが、費用がネックとなることも多いのではないでしょうか?そこで最近フリーランスの方に人気が高いのが、低コストで仕事の拠点が持てる「コワーキングスペース」です。

 

コワーキングスペース(Coworking space)は、それぞれ独立した事業を行なうユーザーが共有オフィススペースを共有して利用できる場所です。個室ではなく、図書館やカフェのように席が決まっていないフリーアドレスタイプが一般的。なお、フリーランスの方や起業準備中の方がユーザーの中心ですが、副業や資格勉強のために会社員の方が利用するケースもあります。

 

◆コワーキングスペースは、自宅よりも集中できる環境◆

コワーキングスペースの大きなメリットは、低コストで利用できる点です。コワーキングスペースによって費用は異なりますが、首都圏のアクセスのよい場所でも、月額10,000円~20,000円程度で利用できます。事務所を構えると月額10万円以上はかかりますので、大幅なコスト削減になるのではないでしょうか。

フリーランスとして起業する場合、まずは自宅での開業を検討している方も多いかもしれません。職種にもよりますが、自宅の場合「家族がいたり、テレビがあったり集中して仕事ができない」「プライベートと区別ができない」という問題もあります。コワーキングスペースは個室ではありませんが、静かな環境で周囲の方も自分の仕事に集中しています。そのため、自分も仕事に集中しやすい環境が整っています。

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コワーキングスペースの選び方

コワーキングスペースは仕事の拠点になる場所ですので、慎重に選びましょう。場所や価格も重要な要素ですが、特に起業予定の方は他にもチェックしておきたい項目があります。そこで、フリーランスの方がコワーキングスペースを選ぶときに重要なポイント「名刺への住所掲載」「会議スペースのレンタル」「利用者交流」について紹介します。

 

コワーキングスペースを選ぶポイント(1)名刺に住所が掲載できるか?

フリーランスの方が起業する場合、事務所を構えないときは自宅の住所を名刺に記載することになります。とはいえ、女性の方など自宅の住所を不特定多数の方に伝えるのは抵抗がある…という方も多いのではないでしょうか。

 

コワーキングスペースの中には、別途費用はかかりますが郵便物の受け取り代行サービスを行なっているところもあります。フリーランスの場合、名刺に載せる住所は郵便物の受け取りがメイン。郵便物受け取りができれば、名刺にコワーキングスペースの住所を記載できます。ただし通常の利用料とは別の料金体系になっていることがほとんどですので、確認しておきましょう。郵便物の受け取り代行のほかにも、備え付けのメールボックスをレンタルできるコワーキングスペースもあります。

 

将来法人化の予定がある方は、コワーキングスペースの住所で法人登記ができるかどうかも調べておきましょう。ただし、法人登記するためには一般的にはコワーキングスペース側による審査があります。また、登記の場合も基本的に別途費用がかかりますので、登記できる条件や手順、価格も事前に確認しておくことをおすすめします。

 

コワーキングスペースを選ぶポイント(2)会議室・打ち合わせスペースが利用できるか?

 

コワーキングスペースを選ぶポイント(2)会議室・打ち合わせスペースが利用できるか?

コワーキングスペースは個室ではない共有オフィスのため、クライアントとの打ち合わせがしづらいという課題があります。特にコンサルティング関連のビジネスでは、個室での打ち合わせが必要なケースも出てくるはずです。こんな時に備えて、会議室が使えるコワーキングスペースを選びましょう。

 

コワーキングスペースの中には、オープンスペースとは別に会議室や打ち合わせできる個室を時間貸ししているところもあります。ビジネスが順調に進めば、こうした個室を使う機会も増えてきます。会議室や打ち合わせスペースの有無とあわせて、利用方法、価格についても必ずチェックしておきましょう。

 

最近では会議室だけではなく、イベントスペースも借りられるコワーキングスペースが増えています。例えば、東京都千代田区内神田にある複合施設「the C」は、シェアオフィスやコワーキングスペースのほかに、ヨガ教室に使えるスタジオや、料理教室ができるキッチンなど多目的なレンタルスペースも用意されています。

 

また、東京都品川区大崎にある「SHIP 品川産業支援交流施設」では、多目的ホールなどのスペースとあわせて、3Dプリンターや各種測定装置を備えた工房も併設されています。こうしたイベントスペースを活用してセミナーやイベントを開催すれば、新たな顧客獲得につながる可能性もあります。

 

コワーキングスペースを選ぶポイント(3)利用者同士が交流する機会があるか?

コワーキングスペースを選ぶポイント(3)利用者同士が交流する機会があるか?

コワーキングスペースには、利用者同士のネットワークが広がるというメリットもあります。同業者だけではなく別の職種・業種の方とつながりができることで、新しいビジネスに発展するかもしれません。

 

フリーランスとして起業すると、会社員とは違い基本的に一人で活動します。そのため、コワーキングスペースを通じて交流する機会は貴重となります。コワーキングスペース側で交流会などのイベントを積極的に開催しているか、チェックしておきましょう。

 

また、コワーキングスペースの中には「女性向け」「シニア向け」など属性を絞ったところや、職種を絞っているところもあります。例えば、神奈川県横浜市にある「クリエイティブデザインセンター」はデザイナーやイラストレーターなど、クリエイター向けのコワーキングスペース。入会の際は、面接と合わせて作品審査もあります。

 

利用者属性がはっきりしているところを選ぶか、もしくは利用者層が幅広いところを選ぶかによって、交流のスタイルも大きく変わります。あらかじめどんな方々と交流していきたいか、検討しておくことをおすすめします。

 

フリーランスとして起業する方にとって、低コストで使い勝手のよいコワーキングスペース。現在東京都内だけでも100以上のコワーキングスペースがあります。他の都市でも増えており、選択肢は広がっています。多くのコワーキングスペースでは、会員登録をしなくても1日もしくは半日単位で利用できるプランを設けています。まずは気になるコワーキングスペースを見つけたら、トライアルとしてぜひ1日体験してみましょう。

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今回ご紹介した3つのポイント「名刺への住所掲載」「会議スペースのレンタル」「利用者交流」もわかりますし、自分にとって仕事がしやすい環境かどうか実際に確かめることもできます。スタッフの対応や混雑具合、利用者の雰囲気なども、チェックしておきたいところです。

 

なお、コワーキングスペースは多くのユーザーが共有するスペースですので、注意も必要です。特に個人情報や機密情報を含んだ資料を持ち込む際は、取扱いに気をつけましょう。なお、鍵付きロッカーを設けているコワーキングスペースもありますので、こうしたサービスを利用する方法もあります。

 

住所の利用、会議室の利用、交流もできるコワーキングスペースは、うまく使えば起業したフリーランスの方の強い味方になるはずです。入会金や初月無料などのキャンペーンを実施しているところも多くあります。申し込むタイミングもしっかり検討して、活用しましょう!

 

(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)

 

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