ITスペシャリストが担う専門分野、役立つ14種の資格とは
作成日:2021/08/19
ITスペシャリストとは、経済産業省が策定したIT人材のスキル体系であるITスキル標準(ITSS)において、レベル3以上のスキルを満たした人のことをいいます。
ITスキル標準(ITSS)はIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が推進している指標で、ITエンジニアに必要とされるスキルを明確化・体系化した「ものさし」とされるものです。
ITスキル標準(ITSS)は、システム管理・ネットワーク・セキュリティ・プラットフォーム・データベース・アプリケーション共通基盤の6つの専門分野に分けられており、そのうちのいずれかがレベル3以上となるとITスペシャリストと呼ばれます。
今回は、ITスペシャリストの年収や対応する6つの分野、役立つ資格試験についてご紹介します。
目次
■ITスペシャリストに向いている人
(1)新しい技術への関心が高い
(2)スキルアップを怠らない学習意欲
(3)特定の専門分野への強い関心
(4)コミュニケーションが苦にならない
■ITスペシャリストが担う6つの分野
(1)システム管理
(2)ネットワーク
(3)セキュリティ
(4)プラットフォーム
(5)データベース
(6)アプリケーション共通基盤
■ITスペシャリストに役立つ14種の資格試験
□国家資格10選
(1)基本情報技術者試験
(2)応用情報技術者試験
(3)情報処理安全確保支援士試験
(4)ネットワークスペシャリスト試験
(5)データベーススペシャリスト試験
(6)エンベデッドシステムスペシャリスト試験
(7)ITストラテジスト試験
(8)システム監査技術者試験
(9)プロジェクトマネージャ試験
(10)システムアーキテクト試験
□ベンダー資格4選
(1)AWS認定
(2)オラクルマスター
(3)Microsoft Azure認定試験
(4)Google Cloud 認定資格
■ITスペシャリストの関連資格を取得するための勉強方法
(1)書籍
(2)オンライン講座
(3)アプリ
■ITスペシャリストのメリット4つ
(1)高収入を期待できる
(2)就職や転職先に困ることが少ない
(3)今後の需要に将来性がある
(4)やりがいや達成感を感じやすい
■ITスペシャリストの将来性
ITスペシャリストのキャリアパス
■まとめ
仕事内容や役立つ資格を知りITスペシャリストを目指そう
ITスペシャリストの仕事内容
ITスペシャリストは、企業のITインフラやシステムの設計、構築、運用、保守を担当する専門家です。主な業務には、サーバーやネットワークの管理、データベースの運用、セキュリティ対策の実施などがあります。企業のIT環境を最適化し、効率的かつ安全に運用するためのソリューションを提供する役割を担っています。
SEとの違い
システムエンジニア(SE)は、システムの設計や開発、導入を担当することが多いのに対し、ITスペシャリストは既存のシステムの運用・保守やインフラの管理に重点を置きます。
SEが新しいシステムを作り出す役割を担うのに対し、ITスペシャリストはそのシステムが問題なく稼働し続けるようにサポートする役割を果たします。
ITスペシャリストに向いている人
(1)新しい技術への関心が高い
ITスペシャリストは、絶え間なく進化する技術の世界において、最新の情報やトレンドに敏感である必要があります。新しい技術やツールが次々と登場する中で、それらを迅速にキャッチアップし、自分の知識として取り入れることが求められます。
また、これらの知識を実務に応用し、実際の業務改善や効率化に貢献することが期待されます。例えば、新しいプログラミング言語やクラウド技術、セキュリティソリューションの導入など、様々な場面での応用が考えられます。
さらに、技術コミュニティに参加したり、カンファレンスやウェビナーに積極的に参加することで、最新の技術動向を把握し続けることが重要です。
(2)スキルアップを怠らない学習意欲
ITスペシャリストとして成功するためには、常に自分のスキルを向上させる意欲が欠かせません。新しい資格の取得やオンラインコースの受講、専門書の読破など、様々な方法で自分のスキルセットを充実させることが重要です。
さらに、実際のプロジェクトに参加し、実践的な経験を積むことで、理論だけでなく実務に直結するスキルを磨くことができます。
(3)特定の専門分野への強い関心
ITスペシャリストは、幅広い知識を持つことも重要ですが、特定の専門分野に強みを持つことが、他の専門家との差別化を図る上で非常に有効です。例えば、ネットワーク、セキュリティ、データベース、クラウドコンピューティングなど、特定の分野に対する深い理解と実務経験を持つことで、その分野におけるスペシャリストとして認知されることができます。
専門分野における知識の深堀りは、企業における重要な課題解決やプロジェクトの成功に直接貢献することができます。
(4)コミュニケーションが苦にならない
ITスペシャリストは、技術的な知識やスキルを持つだけでなく、他のチームメンバーや部門との効果的なコミュニケーションが求められます。技術的な問題や課題を解決する際には、関係者との協力や情報共有が不可欠です。また、プロジェクトの進行状況や技術的な課題について、明確に報告し、必要なフィードバックを得ることが重要です。
優れたコミュニケーションスキルは、チーム内の連携を強化し、プロジェクトの成功に大きく寄与します。さらに、専門知識のないメンバーに対しても、専門的な内容を分かりやすく説明する能力が求められます。
ITスペシャリストの年収
経済産業省から発表された「IT関連産業の給与等に関する 実態調査結果」には、ITスキル標準のレベル別に給与水準の平均が記載されています(※1)。
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レベル1 … 新人・初級者レベル/仕事に慣れ始めたレベル 437.8万円
レベル2 … 上位者の指導のもとに仕事ができる若手人材レベル 499.2万円
レベル3 … 独立して仕事ができる中堅人材レベル 576万円
レベル4 … 部下を指導できるチームリーダーレベル 726.1万円
レベル5 … 社内での指導者・幹部レベル 937.8万円
レベル6 … 国内で著名なレベル 1,129.9万円
レベル7 … 国際的に著名なレベル 1,129.9万円
※「IT関連産業の給与等に関する 実態調査結果」より引用。
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レベル3以上が「ITスペシャリスト」と呼ばれています。レベル3までの平均年収の上昇はゆるやかですが、レベル4以降は大きく上昇していることが分かります。レベル4以上の資格を取得することで、大幅な年収アップが期待できると言えます。
ITスペシャリストが担う6つの分野
ITスペシャリストのスキルは、ITスキル標準(ITSS)によって、システム管理・ネットワーク・セキュリティ・プラットフォーム・データベース・アプリケーション共通基盤の6つの専門分野に分けられています。
6つの分野ごとにそれぞれレベルが設定されており、レベル1〜6まで存在します。情報処理技術者試験に合格すると、レベル3までの認定を得ることができます。
レベル3は応用情報技術者試験に相当するため、ITスペシャリストは少なくとも応用情報技術者試験への合格を目指しましょう。
(1)システム管理
システム管理のITスペシャリストは、システム開発・構築の設計から携わり、保守運用および管理を行ないます。
また、アプリケーションやソフトウェア、ハードウェアの導入・運用も担当し、システムをトータルに管理することが仕事です。システムのトラブル対応も行ない、システム全体が正常に稼働するようにサポートする役割があります。
(2)ネットワーク
ネットワーク分野のITスペシャリストは、ネットワーク全体の構成を選定し、ネットワークの設計や構築、保守運用を行ないます。
システムにおいてネットワークは必要不可欠な要素。障害が起きても安定したネットワーク環境を提供できるように対策を講じることも、ネットワーク分野のITスペシャリストの役割です。
(3)セキュリティ
セキュリティ分野のITスペシャリストは、企業の機密情報や個人情報の流出を防止するために、セキュリティ機能の設計・構築、運用を行ないます。情報漏洩が発生すると、企業の社会的信用が大幅に下がり、大きな損失を招く可能性があります。
システム開発においてセキュリティ対策を講じることは必要不可欠であり、セキュリティ分野のITスペシャリストが担う重要な役割です。
(4)プラットフォーム
プラットフォームは、システムの基盤であり開発における土台部分。プラットフォーム分野のITスペシャリストは、システムを動作させるプラットフォームとなるOSやミドルウェアなどの選定から携わり、設計や保守運用までの全ての管理を行ないます。
また、システムの基盤部分にトラブルが発生しないよう対策を講じ、障害発生時の対応や性能改善なども行ないます。
(5)データベース
データベース分野のITスペシャリストは、システムで扱うデータを管理するデータベースの設計や構築を行ないます。
データベースは企業の大切なデータを管理する重要なもの。構築後にテストを繰り返して不具合が発生しないか検証し、データベースの可用性を高める設計を行なうこともITスペシャリストの仕事です。
(6)アプリケーション共通基盤
アプリケーション共通基盤分野のITスペシャリストは、担当するシステムに適したフレームワークやソフトウェアを選定します。
効率的に開発を進められるように、ツールの開発や導入も行ないます。システムの目的を理解したうえで、システムに適したフレームワークを構築することがITスペシャリストの役割です。
ITスペシャリストに役立つ14種の資格試験
ITスペシャリストを目指すためには、ITスキル標準(ITSS)が定めたレベル3以上のスキルを証明する必要があります。実務経験があまりない場合は、国家資格となる情報処理技術者試験やベンダー資格試験に合格することで、ITスペシャリストを目指すことができます。
ここでは、ITスペシャリストになるために役立つおすすめの資格試験をご紹介していきます。
□国家資格10選
国家資格である情報処理技術者試験について10選ご紹介します。
情報処理技術者試験は、経済産業省がITエンジニアとしての知識・技能が一定以上あることを認定する国家試験で、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が運営しています。
初級レベルから上級レベルまで難易度が分かれているため、初級から順に資格を取得していくことで、着実にITスペシャリストを目指すことができます。
また、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)のサイトには過去問も掲載されています。
(1)基本情報技術者試験
基本情報技術者試験の難易度はレベル2であり、ITエンジニアにとって登竜門となる試験です。午後試験ではプログラミング言語を選択する項目もあり、プログラミングの知識が必要になります。
ITスペシャリストを目指す方は、まずは基本情報技術者試験から受験し、しっかりとIT技術の基礎を身に付けることをおすすめします。基本情報技術者試験は、春期と秋期の年2回実施されています(※2)。
(2)応用情報技術者試験
応用情報技術者試験の難易度はレベル3、基本情報技術者試験の上位に位置づけられます。基本情報技術者試験に合格した後、その次は応用情報技術者試験に挑戦するという流れが一般的になっています。
レベル3以上の資格取得でITスペシャリストになれるため、応用情報技術者試験はできる限り合格しておきたい試験といえます。
高度IT人材を対象とした試験であり、ITエンジニアとしてワンランクアップを目指すことができます。応用情報技術者試験は、春期と秋期の年2回実施されています。(※3)
(3)情報処理安全確保支援士試験
情報処理安全確保支援士試験の難易度はレベル4で、2016年までは情報セキュリティスペシャリスト試験と呼ばれていました。情報処理安全確保支援士試験に合格した後、登録することで情報処理安全確保支援士の資格を得ることができます。
セキュリティコンサルタントやセキュリティエンジニアなど、企業におけるセキュリティ対策に携わる人材を対象とした試験となります。
資格がないと実務が行なえないというものではありませんが、セキュリティ技術を高めたい人におすすめの試験です。春期と秋期の年2回実施されています(※4)。
(4)ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークスペシャリスト試験の難易度はレベル4で、ネットワークエンジニアを対象とした試験です。ネットワークに関する固有技術からサービス動向まで幅広い知識を持ち、大規模なネットワークシステムを構築・運用するエンジニアを目指す方におすすめです。
ネットワークスペシャリスト試験は、春期の年1回実施されています(※5)。
(5)データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験の難易度はレベル4となり、データベースエンジニアを対象とした試験となります。企業が持つ膨大なデータを管理し、パフォーマンスの高いデータベースシステムやデータ分析基盤を構築・運用するようなエンジニアを目指す方におすすめです。
データベーススペシャリスト試験は、秋期の年1回実施されています(※6)。
(6)エンベデッドシステムスペシャリスト試験
エンベデッドシステムスペシャリスト試験の難易度はレベル4、家電などに使用される組み込みシステムを専門とするITエンジニアを対象とした試験です。
スマート家電、自動運転などが普及しIoT時代へ突入した今、組み込みシステムの需要は高まっています。
ソフトウェアとハードウェアを目的に合わせて適切に組み合わせた、組み込みシステムの構築・運用を行なうエンジニアに適した試験で、秋期の年1回実施されています(※7)。
(7)ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験の難易度はレベル4。経営戦略の分析を行ない、ITの側面から助言するITコンサルタントを対象とした試験です。ITを高度に活用した事業計画やサービスの創出を推進し、ビジネスを成功に導くべくCIOやCTOを目指す方にも最適です。
厚生労働省が定める「専門的知識等を有する労働者」において、IT関連では唯一ITストラテジスト試験の合格者が定義されており、最高峰の国家試験であるといえます。ITストラテジスト試験は、春期の年1回実施されています(※8)。
(8)システム監査技術者試験
システム監査技術者試験の難易度はレベル4。監査報告を実施する監査人や情報システム責任者を対象とした試験です。システムに関するリスクを分析し、点検・評価・検証などを適切に行なう知識が必要です。システム監査技術者試験は、秋期の年1回実施されています(※9)。
(9)プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験の難易度はレベル4で、システム開発を統括するプロジェクトマネージャを対象とした試験です。プロジェクト全体の意思決定を行ない、全責任をもってプロジェクトを成功に導く仕事をしたい方におすすめの試験です。
プロジェクトメンバーを成長させるのもプロジェクトマネージャの役割であり、担当エンジニアの育成能力も試される仕事です。プロジェクトマネージャ試験は、秋期の年1回実施されています(※10)。
(10)システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験の難易度はレベル4で、システム開発の上流工程に携わる上級システムエンジニアを対象とした試験です。上流工程では専門的な業務分析や業務知識が必要となります。
業務ニーズに適したシステムのアーキテクチャを設計して実現する、上級エンジニアを目指す方に最適です。また、アプリケーションスペシャリストの方にもおすすめです。システムアーキテクト試験は、春期の年1回実施されています(※11)。
□ベンダー資格4選
ITスペシャリストを目指す上で役に立つ、ベンダー資格を4選ご紹介します。ベンダー資格とは民間企業が行なう試験を受けて認定を受けることで、ITサービスやIT製品に関する各有名企業が運営しています。
(1)AWS認定
AWS認定とは、Amazon Web Servicesに関連する知識やスキルを保持していることを証明する資格です。
AWSのクラウドサービスを利用したシステムやサービスは年々増えており、AWSを扱える人材の価値が上がってきています。AWS認定を持つことはAWSを扱える証明になるため、就職や転職活動でも有利に働きます。
AWSでシステム開発や運用を行なうITエンジニアや、AWSを使用したアプリケーションの企画・提案をする方にメリットのある資格。AWS認定には11種類の試験があり、基礎的なものから専門知識を問う試験まで分類されています。
(2)オラクルマスター
オラクルマスターとは、日本オラクル社が公式に運営する試験であり、代表的なデータベースシステムである「Oracle Database」シリーズを扱う知識・技術を認定する資格です。
27万人を超えるエンジニアから選択されてきた人気の認定試験であり、データベースのITスペシャリストを目指す方におすすめの資格です(※12)。試験ではデータベースの管理技術だけでなく、SQLの習熟度を問われる問題も出題されます。
(3)Microsoft Azure認定試験
Microsoft Azure認定試験とは、Azureに関する専門知識や技術力をマイクロソフト社が認定する資格です。
Azure認定資格は初級、中級、上級のレベルに分かれており、各認定資格を取得するには決められた試験に合格する必要があります。有名なマイクロソフト社のベンダー資格として、Microsoft Azure認定は人気の高い資格です。
(4)Google Cloud 認定資格
Google Cloud認定資格は、Google提供のクラウドサービスであるGoogle Cloudに関する知識や技術力を問う公式の認定試験。分野ごとに資格試験が分類されており、各分野での専門知識やサービスを提供するための設計・実装・管理に関わるスキルが必要です。
Google Cloud認定を得ることで、それぞれの分野での専門スキルを有していることを証明できます。なお、Googleの認定試験には年齢制限があり、18歳以上が受験可能です。
ITスペシャリストの関連資格を取得するための勉強方法
(1)書籍
ITスペシャリストに関連する書籍は、多くの技術書や参考書が出版されています。基礎的な知識から専門的な内容まで、幅広く学ぶことができます。書籍を利用することで、自分のペースで計画的に学習を進めることができます。
(2)オンライン講座
インターネットを活用したオンライン講座は、忙しいビジネスパーソンにとって便利な学習手段です。自宅や職場からでも受講できるため、時間を有効に活用することができます。また、実践的なスキルを学べる講座も多く提供されています。
(3)アプリ
スマートフォンやタブレットを活用した学習アプリは、移動中や隙間時間に効率的に学ぶことができます。クイズ形式で知識を確認したり、インタラクティブなコンテンツで理解を深めることができます。
ITスペシャリストのメリット4つ
(1)高収入を期待できる
ITスペシャリストはIT技術の専門家なので、一般的な職業よりも高収入を得られる可能性が高いといえます。
前述したとおり、ITスペシャリストの年収はレベル4以上で飛躍的に上がります。紹介してきた各資格を取得することで、更に専門性のある業務に携わることができ高収入を得られる可能性が広がります。
(2)就職や転職先に困ることが少ない
就職や転職に有利な点もメリットのひとつ。
特に、当コラムでご紹介した資格を取得していると専門知識や技術力を証明することができ、志望動機も明確になって企業側が受け入れやすくなります。また、資格が無くても実務経験があれば即戦力となり、転職に有利に働くはずです。
(3)今後の需要に将来性がある
IT業界全体が人手不足な状況であり、企業は専門性のあるITスペシャリストを求めています。IT技術は日々発展しているため、今後もさらにITスペシャリストの需要が高まる可能性があり、ITスペシャリストの需要は高く将来性のある仕事といえるでしょう。
(4)やりがいや達成感を感じやすい
自分の培ってきた知識や技術が、システム開発のプロジェクトや企業活動に貢献していることが形となって残ることや、さまざまな難題をクリアしていくことに達成感を得ながら働くことができます。
ITスペシャリストの将来性
現在、IT技術の需要が急速に拡大している一方で、IT人材が不足しているため、特に優れた専門家は企業からの引き合いが強くなっています。この状況は今後も続くと予測されています。そのため、ITスペシャリストとしての評価を得ることで、転職の際や社内での評価が向上し、年収の増加や希望する企業での就職が実現しやすくなるでしょう。
ただし、将来性が完全に保証されているわけではありません。IT業界は常に変化しており、将来的にAI技術の進化や技術トレンドの変化により、現在の専門知識が陳腐化する可能性もあります。
ITスペシャリストを目指すためには、専門分野の知識と技術を深めるだけでなく、最新のIT技術を常に学び続ける姿勢が重要です。また、コミュニケーション能力を高めることで、変化に柔軟に対応できるように準備しておくことが大切です。
ITスペシャリストのキャリアパス
高い専門知識とスキルを持つITスペシャリストは、そのまま職種変更せず続けることもありますが、キャリアアップの一環としてITコンサルタントやプロジェクトマネージャーに転向することも可能です。
必要なスキルを身につけることで、ITアーキテクトとしてシステム全体の設計を行うことや、フルスタックエンジニアとしてシステム開発のすべての工程を担当することもできます。
ITスペシャリストは、自分のキャリアプランに合わせて将来の方向性を選ぶことが可能です。現場での技術職を続けたい場合や、マネジメント職に挑戦したい場合など、適性や希望する職場環境を考慮しながら、自分のキャリアを計画していきましょう。
まとめ
仕事内容や役立つ資格を知りITスペシャリストを目指そう
ITスペシャリストはさまざまな役割をもったITの専門家であり、プロジェクトにおける技術者としての責任を担っています。自身が携わったシステムがリリースした時には、達成感や喜びなどを感じられる素晴らしい職業といえます。
ITスペシャリストを目指す方は、IT技術を身に着けるために資格取得を目指しつつ、実務をこなしスキルアップしていきましょう。
<参照>
※1:https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11646345/www.meti.go.jp/press/2017/08/20170821001/20170821001-1.pdf
※2:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
※3:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html
※4:https://www.meti.go.jp/information/license/c_text21.html
※5:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/nw.html
※6:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/db.html
※7:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/es.html
※8:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/st.html
※9:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/au.html
※10:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/pm.html
※11:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sa.html
※12:https://www.oracle.com/jp/education/index-172250-ja.html
(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)