みらいワークスは3月14日に8周年を迎えました。
8年前には思いもしなかった、「人材ビジネス×地方創生」の新しい可能性が芽生え始めました。
去る3月14日、みらいワークスは無事8周年を迎えることができました。
8周年のお祝いに、とカラフルな風船の飾りが届き、エントランスを一気に華やかにしてくれました(上記画像)。お気遣いに、心から感謝申し上げます。
昨年7周年を迎えてからあっという間の1年でしたが、転職支援サービス「プロフェッショナルキャリア」の開始、野村證券社と業務提携し開始したフリーランス向け資産形成サポート、ジム・ロジャーズ氏との対談や各種共催イベントの実施、みらいワークス大阪事業所の開設など、大変充実した1年間となりました。
昨年11月には、弊社の主力事業である『フリーコンサルタント.jp』へのご登録者数が1万人を超え、プロフェッショナル人材の活躍をより一層力強く支えるプラットフォームへと成長させていく気持ちを新たにしています。
もうひとつ、この1年間での大きな出来事のひとつとして、2019年10月1日に、合弁会社「株式会社スキルシフト」の設立がありました。
スキルシフト社は、副業マッチングプラットフォーム『Skill Shift』を運営しています。豊富なスキルを持つ都市部の副業人材とそのスキルを必要とする地方の中小企業をマッチングして、業務改善や組織強化、販路開拓等さまざまな経営課題の解決をサポートしています。
詳細はこちら:https://www.skill-shift.com/
先週の月曜にはこのスキルシフト関連で記者会見を開いたのですが、そのために九州に行ってまいりました。
詳細はこちら:https://mirai-works.co.jp/topics/release020/
会見が無事に終了した後、鹿児島県の株式会社オキスを訪問してきました。
株式会社オキスは鹿児島の農業法人で、乾燥させた農産物のネット販売やアジア輸出を行なっており、主力商品にはごぼう茶があります。
詳細はこちら:https://okisu.co.jp
このオキス社は、Skill Shiftのサービスを使い、Googleの人材を副業で招き入れました。
副業で参画した人材は、過去5年間の売り上げから、課題や戦略の組み立てなど同社の営業戦略をモデルに5万円/月でサポートしました。「地方創生×副業」のわかりやすい事例として、内閣が開催している「まち・ひと・しごと創生会議」でも紹介されています。
ここで地方創生について少し補足させていただくと、東京の一極集中を解消するため、国は数年に渡り地方への移住促進を目的とした予算を自治体に配布しました。しかしその取り組みがまったくうまくいかなかったため、「まずは関係人口を増やしましょう」という方針に切り替えました。
「関係人口」とは、特定の地域に一定の割合で訪問し、継続的につながりを持っている人たちのことです。関わる理由は趣味でも仕事でもOKですが、観光などで一度訪れるだけでなく、特定の地域に通う人たちを指します。
政府は、移住が思うように進まないためまずは関係人口を増やすというステップから始めることにしたわけですが、「地方創生×副業」もまさにその好事例のひとつ。
昨年、金融庁長官が行なったセミナーでも今回の事例が話題に取り上げられていたり、自治体と繋がりの深いビジネスを行なっている方がオキス社の取り組みについてご存知であったりと、新時代を開く事例として注目を集めています。
今回は、そのオキス社の皆様とお会いしてまいりました。オキス社は、社長であるお父様と2年前に地元へ戻った息子さんが中心となり経営していらっしゃいます。
地元へ帰ってきた息子さんは、色々な変革をやろうにもリソースもなく戦略を立てるための分析もままならず、どうすればよいか困っていました。
その中でひらめいたのが「副業って最近よく聞くな・・・」。
副業で支援してもらうことを思いついた息子さんは、「副業」でWeb検索しSkill Shiftに出会います。そして、Webサイトの人材募集掲載へと至りました。
掲載した翌日、さっそく東京在住の人材から応募が入りました。
その日たまたま社長と息子さんの二人が東京へ出張していたという偶然が重なり、即日顔合わせ、即日参画が決定したそうです。
地方創生において「人を動かす」というのは、今まさに動き出している国の政策ですが、オキス社の皆様の生き生きとした姿を拝見し、この政策を精力的に支援していきたいと改めて思いました。
さて、鹿児島では、記念に駅舎を撮影したのですが、なんとも言えず感慨深い気持ちになりました。
鹿児島への来訪は、2006年のGW以来14年ぶり。
47都道府県を制覇したいと思ったあの当時、既に行ったことがあるのは20都道府県くらいでした。残り27か所を周ろうということで、最初に訪問したのが九州であり、その中でも鹿児島が最初の地でした。
14年前のあの頃は、まだ「地方創生をやりたい」とは思っていませんでした。
そもそも自分が何をやりたいのかがわからず、まずは日本全国を周り、やりたいことを見つけるために旅していたのです。
その後、何回目かの旅の中で東北を旅した時に見た青森県のねぶた祭で、日本の良さや頑張り、輝きに感動し「自分自身ももっとやれることをやりたい」という気持ちが生まれ、「起業しよう」と決めました。それが2007年8月のことでした。
しかし日本を元気にしたいと起業したものの、当時31歳だった自分の若さやそれまでの経験だけではなかなか仕事につなげることが難しく、「今はまだ地方創生は無理だ」と思い、一旦きっぱりあきらめて他の仕事を考え始めました。
東京で何をしようか考えていた時に、色々なつながりから少しずつフリーランスの仕事をいただくようになり、自分では対応しきれないほどの案件を依頼いただくようになりました。その仕事を周りのフリーランスやスタートアップの方々に紹介していき、自然と今のビジネスモデル(フリーコンサルタント.jp)が出来上がっていきました。
そして、事業として芽が出てきたときに会社として立ち上げ直したのがちょうど8年前で、そこから時を経てみらいワークスは上場しました。そして、新規ビジネスを立ち上げようとした時に、偶然にも地域貢献副業プロジェクトを行なうSkill Shiftというサービスに出会い、去年の11月合弁会社を設立しました。
このことは、大きな流れの中で、もともとやりたかった地方創生に立ち戻ってきたように感じています。
地方創生で何かやりたい、どうやったらやれるのか手段を考え続けていましたが、みらいワークスとして作り上げてきた人材ビジネスと掛け算になるとは思ってもいませんでした。
「地方創生×副業」をもっと推し進めるため、4月から国の新しい政策も始まります。
地方の中小企業に対して、副業で地方へ出向く人の交通費を国が半分負担するという助成金制度がスタートします。これは、国としても明確に地方創生、副業ビジネスを後押しすることが明確に走り出したことの表れで、Skill Shiftでの取り組みは、時流に良い形で乗ることができていると感じています。
フリーランスという働き方を国が政策として推進し始めたのは2016年で、その翌年、経産省主催の「雇用関係によらない働き方(フリーランス、アライアンス等)」に関する研究会の中で、明確に「フリーランス」という言葉がキーワードとして使われ始め、フリーランスを活用しようという企業が出てきました。
その時既に弊社の主軸事業である「フリーコンサルタント.jp」は市場で戦える状態ができており、その波に乗る準備はできている状態だったのですが、この時「大切なのは、追い風が来た時に戦える状態になっているかどうか」であると学びました。
追い風が来た時にゼロから始めたのではもう遅いのです。しかし、その追い風がいつ来るのかを読むのは難しいことです。いつ来るのかなんて誰にもわかりません。
よく言われることの中に、「女神の法則」と「1万時間の法則」があります。
「女神の法則」は、女神は前髪しかない。正面から女神が近づいてきた時なら髪をつかむことができる。しかし、過ぎ去ってから「やっぱりチャンスだったからつかみたい」と思っても、後ろ髪がないのでつかめない。チャンスが来た時に勇気をもってその場でつかみなさい、という格言です。
「1万時間の法則」は、なんらかのプロになるためには1万時間の練習を積むことが必要。バイオリニストやギタリストなど音楽関係でよく言われますが、1万時間本気で練習したらプロになれる、ということを表している言葉です。
私は、この二つについて「掛け合わせ」が重要だと思っています。
目の前からチャンスが来て前髪をつかんでも、その時の自分がそのチャンスに通用するだけのものを持っていないと、つかんだところで何も得られません。
つまり、1万時間を超えるだけの努力をしたあとに、チャンス(女神)をつかんだ時、初めて物事が大成するという感覚を持っています。
しかしここでまた難しいのは「タイミング」です。始めるのが早すぎると、女神がくるまで1万時間経った後も頑張り続けなければなりません。それがあまりにも長ければ、頑張り切れず諦めてしまうこともあるでしょう。
アイディアとしては面白くとも、時代が早すぎると事業として花開かずに資金が底をつく。こういうことは世の中でよく起きていることです。今うまくいっているビジネスが、実は数年前に他の誰かが既に行ない断念していた・・・というケースは、例を挙げたらきりがないほどあります。
とてももったいないことですが、ビジネスはどのタイミングで追い風が吹くか、世の中で受け入れられるか、それも重要ということだと思います。
みらいワークスを立ち上げて8年。
今、「地方創生」という私がもともとやりたかったものに対して、「プロ人材」というビジネスモデルを掛け合わせることにより、新しい可能性を見出すチャンスがやってきました。
副業のプラットフォームがあることによって、大企業に対して働き方を改革するという新しいソリューションを提案することができるのではないかと思っています。
みらいワークス立ち上げ当時は考えていなかった上場も果たし、8年前からすると想像もできないような戦い方になっていますが、さまざまな可能性がこれだけ高まってきたというのは本当に嬉しいことです。
大企業、中小企業、ベンチャー企業、フリーランス人材と、さまざまな方々と繋がりがあるみらいワークスだからこそできる、「日本の働き方の変え方」というものがあるのではないかと思っています。
その新しいこと、変わっていくことも、これまでの歴史の上に成り立っています。先人たちが築き上げた歴史、いただいたご縁も大切にしながら、より良い日本へと変化させる一助を担いたいと思っています。
今、我々が日々行なっている仕事の一つ一つが、5年後10年後の日本の働き方を変えることにつながっています。そういう仕事をしているのだということを、みらいワークスの仲間一人ひとりに認識してほしいと思っています。
「働き方を変える」こと、それによって日本を変えることは私一人の力ではできないし、全員で力を合わせて初めて実現できるのではないかなと思います。
今目の前にいる仲間だけでなく、これからジョインするであろうまだ見ぬ仲間たちと一緒に、日本を変えていかなければなりません。
創業から8年。これからも色々な節目がありますが、節目を迎えた時「私たちがこの日本の働き方を変えたんだよね」と自信を持って言えるようになっていたいです。
目標は大きく、次の8年間も良い8年になるよう変わらず走り続けます。