アメリカのAI活用とみらいワークスのサービス
安心の“信用”か、それともチャレンジの“信頼”か
少し前のことになりますが、Salesforceが1年に1回開催する世界最大規模のカンファレンスDreamforce(ドリームフォース)に出席するために開催場所であるアメリカのサンフランシスコへ行ってきました。
コロナが明けてから初めての本格開催で、出席者も世界中から約5万人とのことで、街中も会場も大変な熱気にあふれていました。カンファレンスに出席して気になったこととしては、AI活用に関しては、日本はまだ遅れているというのが率直な感想です。
今回、実際に、レストランの予約サイトのデモンストレーションを見せていただきましたが、とてもスムーズに実装されていて、またイレギュラーにも対応してもらえて、とてもわかりやすくAI活用が進んでいると感じました。
アメリカと日本のAI活用の差は何か。
アメリカは、“アジャイル型”と言ってプロダクトの完成度が仮に6割であっても、使いながら修正したり足りないところを補ったりします。まだ不具合がある前提なので、不具合があったら利用者が声をあげたり、「こういうことができたら良い」という機能追加のニーズなど、どんどんその声を拾って、軌道修正しながらマーケットに合わせて行くことができるわけです。
一方日本は“ウォーターフォール型”と言い、9割以上の完成度にならないと使い始めることができない傾向があると思います。使い始めてからの不具合やリスクを考えてしまい、減点方式で見てしまいがちなので、新しいサービスやプロダクトを試すことがなかなか進みません。完全な状態でスタートするために、スタートするまでにとても時間がかかります。日本のやり方はウォーターフォール型にはとても強いですが、アジャイル型には弱いという特性があります。
アジャイル型というのは、リスクを考えると心配な面もありますが、変化をするためには、試す・チャレンジするということが必要です。私は昨年もサンフランシスコに行きましたが、市内を走る自動運転のタクシーの数が昨年よりもはるかに増えていました。これからもっと精度を高めていく段階かと思いますが、速いスピードで広い範囲に浸透するのではないでしょうか。もし日本でこのような大々的な実証実験から実用化を試みようとしても法律や事故、責任問題など、一つ一つクリアにしないといけないため、なかなか難しいことかもしれません。
実績があるサービスを利用することは、誰でもできることだと思います。しかし、まだ実績はないけど将来に向けて新しいことにチャレンジしながら、より良いものを使いこなせるようになるということは大事なことです。 9割以上の完成度で使うことは信用に基づくもので、6割ぐらいの完成度で導入し、試して軌道修正しながら使う、これが信頼なのだと思います。
私たちみらいワークスが行っている、フリーランスのマーケットにおける多様な働き方を世の中に広めることは、AIの活用と似ている、つまり信頼に基づいて行っているということを、今回のカンファレンスを通じて改めて感じました。
私たちにとって当たり前であっても、まだ日本の中では当たり前ではありません。例えば、「フリーランスの方と仕事をしたことがない」とか、「副業の方と一緒に仕事をするのは今回が初めて」ということはよく聞きます。そのような方々が、フリーランスの方や副業の方と初めて一緒に仕事をするということは、とても良い経験ですし、それが成功体験であれば、これからもどんどん一緒に仕事をしたいと思われると思います。そのように、成功体験を重ねていただけるように、われわれみらいワークスが伴走しています。
日本でのAIの活用については、もっとスピードを上げていかないといけないと感じました。海外でどのようなAI活用が進んでいるのか、情報をリサーチしてお客さまとお話しすることでお客さまの価値になりますし、信用・信頼へとつながっていきます。世界は激しく変化しています、1年後にはさらにスピードアップしているのではないでしょうか。世界のAI活用についても目を向けていきたいところです。