【RPAコンサルタントとは】導入に必要なスキルは?アクセンチュア出身者は有利?失敗しない求人選びのコツを解説!

最新更新日:2023/04/06
最新作成日:2022/07/27

 

現在、RPAコンサルタントの求人が急増しています。年収などの面でも好条件の案件が多く見受けられ、RPAをはじめ、ITやAIの知見やスキルを持つ人材から注目を集めています。本記事では、RPAコンサルタントになるために必要なスキルや資格、将来性や年収などについてQ&Aを織り交ぜながら掘り下げます。

 

目次

 

■RPAコンサルタントとは
(1)そもそもRPAとは?

 

■RPAコンサルタントになるには

 

■RPAコンサルタントの年収

 

■RPAコンサルタントに求められるスキル
(1)RPAプログラミング知識
(2)RPA導入が進む経理や財務知識
(3)ロジカルシンキングスキルとコミュニケーションスキル

 

■RPAコンサルタントの求人状況

 

■RPAコンサルタントの将来性

 

■RPAコンサルタントに関するQ&A
(1)RPAコンサルタントは激務?
(2)RPAコンサルタントに資格は必要?
(3)RPAコンサルタントに転職するには?

 

■働き方改革実現に必要なRPAコンサルタントを目指そう

 

 

RPAコンサルタントとは

RPAイメージ

 

RPAコンサルタントとは、企業の各業務の効率化や従業員の負担減を目指し、RPAソフトウエア導入を提案、最適化のための支援をするのが仕事です。RPAソフトウェアというITツールを使った業務改革支援と表現するとわかりやすいでしょう。

 

RPA導入・運営において、ユーザーとなる部署の業務内容をヒアリング・整理し、RPA導入分野の意思決定をサポート。RPA導入後の運用過程で検証や保守、さらなる効率化を目指して仕組みを再構築したり軌道修正したりするのも大事な任務です。

 

また、ユーザー部署の従業員がRPAを最適に使いこなせるよう、操作方法をレクチャーしたり、RPA導入が従業員の負担や企業のコスト削減につながっているか検証したりといった業務も求められます。

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(1)そもそもRPAとは?

RPAは「Robotic Process Automation」の略称です。Robotic(ロボティック)という名の通り、さまざまな業務をソフトウェアロボットに実行させるために開発されました。RPAは「仮想知的労働者(Digital Labor)」と呼ばれることもあります。AIや機械学習等の認知技術が活用され、多くの業務が自動化できるようになったためです。

 

政府が働き方改革を打ち出したころから、労働者の時間的負担軽減を図って、RPAが注目されるようになりました。特に、日本は少子高齢化による労働人口の減少が多くの企業において現実的な課題となっているため、RPA導入が解決の糸口として期待を背負っているという背景があります。

 

ほんの十数年前までのAIは、企業が仕事を任せられるレベルではなかったのですが、現在のRPAは大半の業務を自動処理できるソフトウェアへと進化を遂げました。業界を問わず、これからRPAを活用した業務改革に取り組む企業が増えることは間違いないでしょう。そこで必要になってくるのがRPAコンサルタントとしてプロジェクトを推進できる人材というわけです。

 

 

RPAコンサルタントになるには

RPAコンサルチーム

 

こうした追い風の中、RPAコンサルタントとして理想の職場を求めるなら、業界に精通したプロの人材派遣事業者に人材登録し、多くの情報を得るのが一番の近道かもしれません。

 

特に、ITプロジェクトの上流工程に触れた経験やSEとして活躍した経歴がある人など、ITやAIについてスキルと経験を持つ人材が求められています。RPAコンサルタントは、多数の非公開案件がある今まさに狙い目の職種なので、ITプロジェクトの上流工程経験やSEとしての経歴、RPAにすでに精通している人には絶好のチャンスといえるでしょう。

 

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RPAコンサルタントの年収

おかね

 

RPAコンサルタントとして優秀な人材を確保するため、求人では最高提示年収額が3000万円を超える案件もあり、大いに注目を集めています。また、RPAエンジニアでも年収2000万円超えの提示があり、RPA関連人材のニーズが非常に高まっていることがうかがえます。

 

RPA関連の業種すべてに高収入が約束されているわけではありませんが、年収の平均額としては、500万円から900万円といえます。まだ新しいジャンルということもあり、人材が渇望されているタイミングのため、経験が浅くても年収は高めに設定されている傾向です。

 

RPAコンサルタントに求められるスキル

SE経験

 

近年急増しているRPAコンサルタントの求人条件は、年収などを見ても非常に良好な案件が多いようです。ただし、求められるスキルや知識レベルも相応に高いため、キャリアアップを狙うのであれば十分な準備が必要です。どのような人材が求められるか確認しましょう。

 

(1)RPAプログラミングの知識

一般的な業務改善コンサルタントと比べるとRPAコンサルタントは、ロボットに関する知識を必要とされるのが大きな違いです。企業側にRPAの概念を理解させるためには、あえて「ロボット」という表現をした方がイメージしやすくなるでしょう。

 

もちろん、RPAは「ITツール」であってロボットでもAIでもありません。しかし、導入を検討する企業側は、ITシステムと捉えるよりはるかに理解しやすいのです。RPAについては、すでに「仮想知的労働者」と先述しましたが、人間のような考えを持つAIロボットではなく、マニュアル通りの動きしかできない「単純なロボット」と仮定しましょう。

 

その代わり、正確で圧倒的に業務処理速度が速いのがメリットといえます。RPA導入に際しては、現場で使用する従業員が指示を出して仕事を覚えさせ、自分の業務と分担するプロセスが必要不可欠です。使う側とITツールとをつなぐ「言葉」を使いこなせることがコンサルタントに求められます。

 

業務フローをロボットが理解できるよう解釈し直すのは、コンサルタントの作業です。そのため、プログラム知識も必要です。コンサルタントがプログラム設計書を書くことも多いため、プログラム設計のスキルは必須といえます。

(2)RPA導入が進む経理や財務業務

RPAの導入にあたっては対象業務の選定で、コンサルタントにはユーザー部署の業務知識が求められます。さまざまな部署の詳細な業務を完全に理解することは難しいですが、おおよその知識があるかないかでは雲泥の差が生まれます。

 

たとえば、現在、RPA導入が進んでいる経理や財務の業務について一定水準の業務知識があることは大きなアドバンテージとなるでしょう。クライアント企業の立場からすると、コンサルタントに「売掛」「買掛」「消込」「源泉徴収」など、専門用語が通じるか通じないかは大きな差です。取り込むべき機能についてコミュニケーションが円滑になりますし、クライアント企業がRPA導入を決定する際に大きな信頼感につながるでしょう。

 

また、知識があればRPA導入のメリットデメリットを的確に伝えることができます。ヒアリング過程で情報の抜け漏れを抑制する効果もあります。経理業務はRPAの一大分野なので、クライアント企業が導入しやすい部署の専門知識は大きな武器になるでしょう。経理業務は、別のクライアント企業へのコンサルティングでもノウハウが活かせる点もメリットなので、RPAコンサルタントを目指す場合、まずは経理財務の知識を勉強するのも有効な手段のひとつです。

 

ちなみに次に導入の多い業界は、医療や金融、不動産などです。医療業界では特に製薬会社の治験業務にRPAが活用されやすいので、PMDA申請の標準フローなどを知っていれば採用率が上がるでしょう。金融や不動産業界では、ローン審査で活用されやすいでしょう。規約や届出書類などについての専門知識があれば、有望な人材として活用される確率が高くなります。

(3)ロジカルシンキングスキルとコミュニケーションスキル

RPAに限らず、コンサルタントに必要なのはヒアリングスキルです。実際にユーザーとなる人物・部署から必要な情報を聞くだけでなく、潜在的なニーズを洗い出すのにも重要です。クライアント企業のユーザー部署の人材の中には、誰よりも業務に詳しいはずなのに、いざコンサルタントに説明しようとすると何から話せばいいかもわからなくなる人も多いです。

 

毎日自分がしている業務を、客観的に説明するのは難しいものです。RPAコンサルティングでは、対象業務の選定段階で業務項目をリストアップを行います。ほとんどのケースでは、業務項目が入り乱れ、煩雑な状態といえるでしょう。業務改革の第一歩として、項目を構造化し、第三者が見て理解できる形に整理するスキルが必要となります。

 

ただし、実はここに深い課題が潜んでいます。それは「RPAの導入=人員削減」という連想につながりやすいという点です。実際には、従業員の働き方改革であり、現場の労働負荷を軽減させることが目的なのですが、言葉一つで単なる人減らしにも受け止められかねません。

 

経営側からするとコスト削減も重要ですが、目指すのは無駄なコスト削減であり、従業員がもっとクリエイティブな仕事に注力するための施策だと理解してもらう必要があります。人は誰しも、今まで自分がして来た仕事の変化には少なからず抵抗感があります。そうした心理に配慮し、その上で円滑なコミュニケーションを構築できるスキルを持つ人材は、大きな価値を認められるでしょう。

 

 

RPAコンサルタントの求人状況

若手SE

 

現在、RPAの求人数は、働き方改革に伴い爆発的に急増中です。実際、RPA関連の求人数は全体で前年比6倍を超える市場ともいわれています。

 

ただし、多くのコンサルティングファームからRPAコンサルタントの求人が挙がっているものの、まだ経験者が少ないため、若手のSEがポテンシャル採用されている傾向です。

 

特に、RPA分野の転職において有利といわれるのが、2016年に『RPA Premier League Table』において「Transformation Enablers(変革の実現)」部門のナンバーワンに躍り出たアクセンチュア出身者です。RPA分野に強い若手SEの転職先としても株式会社アクセンチュアは圧倒的な支持を受けています。

 

RPAを専門分野にしたいと考えている人は、将来の転職先に株式会社アクセンチュアや株式会社アクセンチュアとの取引先を候補に入れると良いでしょう。

 

RPAコンサルタントの将来性

大企業

 

業界の動向としては、コロナ禍という情勢も相まって、ITツールの国内市場規模が2022年度には315億円になると予測されています。実際、RPA導入を急ぐ企業が増加し、RPAのスキルや経験のある人材の育成ニーズも高まっています。

 

これを受け、大手人材派遣会社は2018年夏頃からRPAに精通する人材の育成にも取り組み始めており、今後こうした動きはさらに急増するでしょう。そのため、RPAコンサルタントやRPAについて知見がある人材は、多くの企業が欲するとみられています。RPAについての知見を発揮できるキャリアパスとしては

 

  • 社内RPAコンサルタントやSEとして企業に所属する
  • RPAの知見を広める人材として企業に所属する
  • RPAコンサルタントとしてITに特化したファームに所属する
  • 独立起業する

 

などが考えられます。いずれにしても、先述した幅広い知識や素養が求められますが、かなり将来性に期待できる分野といえます。

 

一方で、一部では「RPAはすたれるのでは?」「RPA導入を渋る企業が多い」と囁かれているのも事実です。導入コストや活用の難しさなどが理由です。背景には、日本特有の保守的な考え方もあるでしょう。しかし、だからこそ「やはりRPA導入が必要」と意見を変え、RPAコンサルタントを求める国内企業が今後増えるだろうと見込まれています

 

 

RPAコンサルタントに関するQ&A

Q&A

 

RPAコンサルタントに関するQ&Aを整理します。

(1)RPAコンサルタントは激務?

RPAに限らず、現在何らかのITプロジェクトにかかわるコンサルタントは激務だといわれています。専門知識や実務経験、幅広いビジネス情報など多くの知見を求められるため「適した人物が限られている」ことが一因でしょう。

 

しかし、だからこそ所属企業やクライアント企業には大切な存在として扱われる側面があります。転職活動や採用条件のすり合わせの時点で、激務にならないよう配慮を求めることも可能です。

 

とはいえ、長期間かけて、さまざまな部署・クライアント企業の経営陣の理解を得ながらRPA導入と運用のプロジェクトを回すのがRPAコンサルタントの責務です。議題や時期によっては、激務を強いられることもあるでしょう。

 

そもそも、RPA導入が急がれる背景には、企業に所属する従業員の働き方改革があります。RPAコンサルタントも、自分自身のワークライフバランス両立を目指して激務と小康状態の「オン・オフ」を意識することが求められるでしょう。

(2)RPAコンサルタントに資格は必要?

RPAコンサルタントになるために必要な資格はありません。しかし、企業にRPAコンサルタントとして評価されるためには、取得したほうが有利な資格が2つあります。

 

たとえば、NTTデータ社開発のRPAツール「WinActor」についての知識を問う「RPA技術者検定 」。アソシエイトからエキスパートまでの4つの難易度に分かれています。エキスパートを取得しているとクライアント企業から一定以上の評価が期待できるでしょう。

 

もう一つが、「UiPath RPA 資格試験」です。RPAプロジェクトについての知識やRPAコンサルタントとしての実力を試される内容です。資格に冠されているように、UiPath社開発のRPAソフトや操作などが試験内容をしめており、合格後はUiPath社認定のRPAコンサルタントと名乗れます。

 

こちらもRPAの基礎知識を問われる「アソシエイト」と上級者のみがパスできる「デベロッパー上級」に資格のレベルが分かれています。

(3)RPAコンサルタントに転職するには?

現在RPAコンサルタントの需要と供給のバランスは需要が大幅に上回っているという状況です。そのため、先述した通り、若手のSEやRPA領域未経験のエンジニアからRPAコンサルタントとして転職するケースもあるようです。

 

ただし、未経験からRPAコンサルタントとして転職するには、自己研鑽が求められるでしょう。たとえば、「IT以外の分野の業務について勉強する」「英語力を磨く」「RPA以外のソフトについても知識をつける」などがおすすめです。

 

未経験でRPA領域の転職案件応募に躊躇しているという場合は、RPAコンサルタントの案件を多く受け持つ人材企業などへの登録、キャリアカウンセリングなどを受けることが早道かもしれません。

 

すでにRPA領域の実務経験がある人は今がチャンスです。いっそう有利な条件で転職できるよう資格取得やスキルアップに励みましょう。

 

 

働き方改革実現に必要なRPAコンサルタントを目指そう

感謝されるRPAコンサル

 

ITコンサルタントの中でも、RPAコンサルタントは現在とても需要が高い職種です。他業種やエンジニアからのキャリアパスとして、コンサルタント未経験でも比較的チャレンジしやすいでしょう。ただし、有利な条件で転職するなら、幅広いビジネス知識の取得や上流工程経験、資格取得など自己研鑽も必要になるでしょう。

 

RPAが「ロボット・AIを使った業務改革ソフト」と表現されるため、ビジネスライクな人物像を描かれがちなRPAコンサルタントですが、実際には企業の従業員のワークライフバランス実現にむけた最適なITツール導入を提案・サポートする職種です。人や企業に必要とされ、感謝される業種につきたいと考えている人はチャレンジしてみましょう。

 

 

(株式会社みらいワークス FreeConsultant.jp編集部)

 

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