AIエンジニアになるのは難しい?なるために役立つ資格やスキルを紹介
作成日:2024/11/26
・「AIエンジニアの具体的な仕事内容は?」
・「AIエンジニアになるには、どうしたらいい?」
という疑問をお持ちではありませんか?
本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
・AIエンジニアの仕事内容
・AIエンジニアに求められるスキル
・AIエンジニアになるには
の順に解説します。
AIエンジニアへの転職、フリーランスとして働くことを目指す方に役立つ記事です。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
■AIエンジニアの仕事内容
AIシステムの開発
データクレンジング
AIに学習させる
分析を行う
■AIエンジニアに求められるスキル
数学的な知識
論理的な思考力
機械学習とディープラーニングの知識
AI開発に適したプログラミング言語の知識
データベースの知識と運用スキル
データ分析の知識
クラウドサービスに関する知識
■AIエンジニアにおすすめの資格
G検定
E資格
Python3エンジニア認定データ分析試験
AWS Certified Machine Learning
Professional Data Engineer
統計検定
■AIエンジニアの将来性
AIエンジニアの需要は今後も高い
需要を維持するための努力が不可欠
■AIエンジニアが活躍できる業界
AIエンジニアが活躍の場は広い
将来的には開発以外の仕事も増える
■AIエンジニアになるには
AIエンジニアに学歴は必要?
未経験でもAIエンジニアになれる?
副業から始めてみる
AIエンジニアとは
AIエンジニアとは、AI(人工知能)を活用したアプリケーション、システム、サービスの他に、AIのアルゴリズムを開発するITエンジニアの職種の1つです。
AIに関する高度な専門知識はもちろんですが、AI開発には、数学とITに関する知識も高い水準で求められます。データベースのプログラミング言語の知識も必要なため、さまざまな知識が求められるITエンジニアです。
AIエンジニアの種類
AIエンジニアの種類と、それぞれの役割について解説します。
機械学習エンジニア
機械学習エンジニアは、AIシステムの性能向上を目的に、モデルやアルゴリズムの開発を行います。主な役割は、データ収集と整理、機械学習モデルの選定と評価などで、機械学習とPythonなどの知識・スキルが求められます。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、データを収集・加工・分析して、クライアントが抱える課題の解決策の立案やサポートなどを行う職種です。機械学習、統計学の知識に加え、データベース言語のSQLの知識・スキルも求められます。
データアナリスト
データアナリストは、企業などの組織内に蓄積されたデータを分析し、業務分析(データアナリシス)を行う職種です。分析結果から課題を洗い出し、解決策の立案、サポートを行います。データ分析と統計学に関する知識・スキルが求められます。
AIエンジニアの仕事内容
AIエンジニアの仕事内容は、種類によって異なります。ここでは、AIエンジニア全体の仕事内容について解説します。
AIシステムの開発
AIエンジニアの主な仕事は、AIを活用したアプリケーション、システム、サービスなどの開発です。これらの開発に必要なAIのアルゴリズムを、機械学習やディープラーニングなどの手法で設計します。実装には、Pythonなどのプログラミング言語を使用して行います。
データクレンジング
データクレンジングとは、AIの学習精度向上のために収集したデータの形を整えることです。収集したデータの中には、一部の情報が欠損したもの、不具合の原因になる恐れがあるものなど、AIの学習精度向上に有効とは言えないデータも含まれています。
これらの不完全なデータを除去し、使用しやすいように形式の変更を行います。
AIに学習させる
データクレンジング後のデータをシステムに入力して、大量のデータからAIにパターンや傾向などを学習させることで、学習精度を向上させます。
データの全体像を把握して、細部を階層的に関連付けて学習するディープラーニングと呼ばれる手法が、よく使用されます。
分析を行う
抽出したデータを使用して、データの分析を行います。データ分析はAIではなく、データサイエンティストやデータアナリストが、課題解決の解決策の立案などの目的に合わせて行います。
AIエンジニアの平均年収
転職サイト「求人ボックス」のデータによると、2024年10月現在、AIエンジニアの平均年収は約480万円でした。
国税庁の民間給与実態統計調査によると、労働者の平均年収が458万円なので、AIエンジニアの平均年収は、労働者の平均年収より少し高いことが分かります。
年収の幅は約390万円~1,060万円と広く、勤務する企業と経験・スキルによって、異なります。
フリーランスのAIエンジニアの平均年収は約920万円と、会社員の平均年収の約2倍にもなります。ただし、フリーランスは実務経験とスキルが収入に大きく影響します。場合によっては、会社員と同じか下回ることもあるので、注意が必要です。
十分な実務経験とスキルがあり、年収アップを目指したい、自由度が高い働き方がしたい場合は、フリーランスに挑戦してみるのも良いかもしれません。
AIエンジニアに求められるスキル
数学的な知識
数学的な知識は、AIエンジニアに欠かせない知識です。AIのプログラムが数学の理論がベースであるのと、データの活用でも、数学の知識が必要になるためです。
統計学、線形代数学、微分積分学、この3つの分野の知識は使用頻度が高いので、身につけておくべき知識と言えます。
論理的な思考力
論理的思考力はAIエンジニアに欠かせないスキルです。AIのプログラムは数学の理論がベースです。論理的な思考で作成しないと、文字や数字の羅列になってしまいます。
また、データ分析も思い付きのようなアプローチでは、正確な分析結果は期待できません。プログラムの作成、データ分析を適切に行うにも論理的な思考力が重要です。
機械学習とディープラーニングの知識
機械学習とディープラーニングの知識は、AIエンジニアの基礎知識と言えます。ディープラーニングは、機械学習を発展させたものですが、それぞれ、仕組みや用途が異なるため、ディープラーニングの知識だけを身につけるのではなく、両方の知識を身につけることが重要です。
AI開発に適したプログラミング言語の知識
AIの開発、データ活用、どちらを行うにも、プログラミング言語の知識が必要です。
プログラミング言語は複数ありますが、中でも、AI開発に相性が良いPythonは習得しておきましょう。ディープラーニングでも使用されているため、AIエンジニアにとって、使い勝手が良いプログラミング言語と言えます。
データベースの知識と運用スキル
AIの精度を向上させるには、膨大なデータが必要です。そのため、データベースの知識と運用スキルも、AIエンジニアが持つべきスキルだと言えます。
データベース言語のSQLは標準規格化されているので、さまざまなデータベースに応用できます。また、データベースの運用スキルが身につくと、AI開発が効率よく行えるので、おすすめです。
データ分析の知識
データ分析には、ロジスティック回帰分析、決定木分析、クラスタリングなどの代表的な手法がありますが、この3つ以外にも複数の手法があります。
目的や状況に応じた手法を選択することで、AIの学習効率の向上、AI活用による効果の向上も期待できます。データ分析の知識を身につけて、AIの活用の幅、活用効果の向上を目指しましょう。
クラウドサービスに関する知識
近年、Amazon、Microsoft、Googleなど、世界的な企業が運営するクラウドサービスが充実しています。これらのクラウドサービスに関する知識があると、AIが各社のサービスの特徴を活かした、さまざまなビジネスプランを提案しやすくなるため、クラウドサービスの知識もAIエンジニアには必要です。
AIエンジニアにおすすめの資格
AIエンジニアにおすすめの資格を紹介します。実務に活かせる知識・スキルの証明となるので、転職時のアピールに有効です。
G検定
G検定(ジェネラリスト検定)は、日本ディープラーニング協会が認定する民間資格です。ディープラーニングとAIの基礎的な知識、関連する法律や倫理の問題、ビジネスに活用する知識があることが証明できます。
証明される知識が幅広いため、AIエンジニア以外に、AIプロジェクトの企画や管理者など、さまざまな業種・職種に有効な資格です。
合格率は65~70%で推移しており、勉強時間を確保すれば、そこまで難しい試験ではないようです。
E資格
E資格(エンジニア資格)は、G検定と同じく、日本ディープラーニング協会が認定する民間資格です。
ディープラーニングを実装可能な高度な知識・スキルがあるAIエンジニアであることが証明できます。受験するには、JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了している必要があります。
JDLA認定プログラムでは、ディープラーニングだけでなく、AIと機械学習を基礎から学べます。取得すれば、高度な知識を持つAIエンジニアであることが証明できるため、昇進やキャリアアップにも有効な資格です。
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は、プログラミング言語「Python」に関する知識の証明ができる資格です。
この資格には「基礎試験」と「データ分析試験」の2種類があります。基礎試験は、Pythonの文法と基礎知識の証明に有効で、データ分析試験は、AI、機械学習、ビッグデータなどに活用できるPythonの専門的な知識の証明に有効です。
AIエンジニアとして、実務に活かせる知識を証明するには「データ分析試験」が有効ですが、Pythonの基礎知識から、しっかりと身につけたいなら「基礎試験」から受験することをおすすめします。
AWS Certified Machine Learning
Amazonのクラウドプラットフォームでの機械学習のモデルを設計、構築、トレーニングなどの知識があることを証明できるのが、AWS Certified Machine Learningです。AIエンジニアの中でも、機械学習エンジニアにおすすめの資格と言えます。
クラウド上で、AIアプリケーションの開発、運用できる高度な知識の証明と、Amazon公認の資格ということもあり、さまざまな業界で高く評価される資格です。
Professional Data Engineer
Google Cloudでの、データ処理システムの設計、保守、データ分析に必要なデータパイプラインの設計や最適化など、データ処理に関する幅広い知識が証明できるのが、Professional Data Engineerです。
受験資格はありませんが、Google Cloudを使ったソリューションの設計・管理経験が1年以上あることを含め、3年以上の実務経験があることが推奨されています。Googleが認定する世界共通資格なので、キャリアアップにも有効です。
統計検定
統計検定は、日本統計学会が認定する資格です。統計学に関する高度な知識と応用力が証明できます。資格を取得することで、データに基づいた問題解決能力の高さが証明できます。
試験は1級から4級まであり、ビジネスで活用できる統計学の知識の証明には、準1級以上の取得をおすすめします。
AIエンジニアの中でも、データサイエンティストにおすすめの資格です。
AIエンジニアの将来性
AIエンジニアの需要は今後も高い
現在、さまざまな業界でAIの活用が求められており、AIエンジニアの需要が高まっています。日本ではAI活用が始まったばかりであることと、労働人口の減少も需要が高まっている理由の1つです。
人口減少による人材不足が多くの業界で問題視されている中でも、AIエンジニアの需要は高く、この状況は今後も続いていくと予想されます。そのため、AIエンジニアは今後も有利な立場にあり、将来性が高いと言えます。
需要を維持するための努力が不可欠
しばらくの間はAIエンジニアは、売り手市場が続いていくと考えられますが、政府の主導による次世代のAIエンジニアの育成が始まっています。
育成は始まったばかりなので、すぐにAIエンジニアが増加する訳ではありませんが、将来的には、現在のような売り手市場では、なくなる可能性があります。
AIエンジニアとしての需要を維持するには、新たな知識やスキルを習得するための継続的な学習が不可欠になるかもしれません。
AIエンジニアが活躍できる業界
AIエンジニアが活躍の場は広い
AIエンジニアが活躍できる業界として、IT業界をイメージするかもしれません。IT業界も活躍できる業界ですが、AIはさまざまな分野で活用されているため、AIエンジニアの需要もさまざまな業界に広がっています。自動車業界では自動運転の制御などに、家電業界では清掃ロボット、エアコンなどの音声操作などの最適化です。
金融業界では、リスク回避や市場動向の把握に活用し、医療業界では、診断制度の向上など、AIエンジニアの活躍の場は、さらに広がっていく可能性があります。
将来的には開発以外の仕事も増える
現在のAIエンジニアの仕事は開発が中心ですが、AIが普及していくにつれて、運用・保守業務も増えていくと予想されます。運用・保守業務は開発と比べて難易度が下がるため、未経験者や経験の浅い若手向けの仕事と言えます。
この他に、AIエンジニアを育成する講師などの教育者としての仕事も増えていくでしょう。こちらは、実務経験豊富なベテランに適した仕事と言えます。
AIエンジニアになるには
AIエンジニアになるために必要な資格はありませんが、学歴など、その他の条件はあるのでしょうか?AIエンジニアになる方法を解説します。
AIエンジニアに学歴は必要?
AIエンジニアに学歴が必要かは、企業次第だと言えます。大手は学歴重視の傾向があり、中小企業など、その他の企業、フリーランスの場合などは学歴よりも実務経験、実務で通用する知識・スキルが重視されます。
入社を希望する企業があれば、学歴と経験、どちらを重視するのか確認しましょう。
未経験でもAIエンジニアになれる?
未経験でも関連する実務経験を積むか、スクールなどで必要な知識・スキルを身につければ可能です。転職者の場合、即戦力が求められることが多いため、実務で通用する十分な経験、知識・スキルを身につけてから、転職に挑戦しましょう。
副業から始めてみる
転職が不安な場合は、クラウドソーシングサービスなどを活用して、副業でできる案件を獲得してみましょう。結果を残すことができれば、自信につながります。
転職時にポートフォリオを作成して、知識・スキルのアピールをしましょう。
まとめ
AI技術は、幅広い分野で活用されており、この流れは今後も続くと予想されることから、AIエンジニアの需要と将来性も高まっていくと考えられます。安定した会社員という働き方も魅力ですが、フリーランスとして成功すれば、収入アップが期待できます。
フリーコンサルタント.jpでは、フリーランスのAIエンジニア向けにさまざまな案件をご紹介しています。報酬額や稼働日数など、条件に合った案件を選べます。
経験・スキルを活かせる働き方をしたい方は、フリーコンサルタント.jpにご登録ください。
→→転職を検討中の方はコンサルネクストで無料登録
→→フリーランスの方はこちらからコンサル登録
(株式会社みらいワークス Freeconsultant.jp編集部)